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BOARD DESIGN

高周波基板
高周波基板・概要
高周波基板とは、高周波信号の伝送(1GHz以上の周波数)に用いるプリント基板のことを指します。
高周波基板(回路)は信号の速度が重要です。周波数を高くするということは信号を早く伝達するためであり、式1のように誘電率εが低いほど信号速度は速くなります。
周波数の高い帯域を扱う場合には、誘電率εの低い基材を扱うことが最適となります。
また、高周波基板の設計を行うにあたり、配線のインピーダンスが回路の線幅・厚み・比誘電率がどのような影響を与えるのかを表した式を式2に示します。
式1

式2

高周波基板の材質について
高周波回路はプリント基板の材質が回路特性へ影響する面が多く、材質選びは慎重に行なう必要があります。
以下に高周波基板に使用される代表的な基板材質の特徴を述べます。
【FR-4】
FR-4はコスト面では優秀ですが、周波数はおおよそ1GHz程度までは使用可能です。これより高い周波数や、あるいはシビアな特性が要求されるケースで採用は厳しいかもしれません。
【テフロン基板】
テフロン基板は高周波特性に優れた、高周波用途で多く使用されている基板材質です。テフロンの基材自体もロジャース、中興化成、日本ピラーなど各社が様々な特性のテフロンを供給しているので、周波数帯域と特性に合わせた高周波基板の選定が可能です。
選定の要素として、各基材の比誘電率比較の一例を以下に示します。
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テフロン材:1.95~3.5程度(特性の材質は幅広い)
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FR-4:4.3~4.7
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パナソニック材『MEGTRON6』:3.7
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パナソニック材『MEGTRON6(N)』:3.4
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利昌工業材『PPE』:3.1~3.5
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日立材『MCL-LW-900G』: 3.2~3.5
【セラミック基板】
高い放熱性に加えて、誘電率が安定しており誘電正接が低いので、高周波基板として使用した際の損失も低く押さえることが期待できます。ただし、非常に高価であるため、その用途は航空宇宙分野などの一部の限られた分野で採用されることが多くなっています。
ハイブリッド基板
高周波基板の作成の選択肢の1つとして、【高周波ハイブリッド基板】があります。
高周波材料と一般材料(FR-4)を積層することで、アンテナと制御・電源基板の一体化を図れます。ハイブリッド基板は高周波基板の低コスト化および多層化対応、配線の自由度を向上させます。
高周波基板の設計(ノイズ対策の一例)


GNDガードは、リターンを確保するためにGNDビアを設けることでノイズ低減効果が高まります。また、GNDガードは同層だけでなく上下層にもGNDを入れる事によってさらにノイズを低減につながります。
GNDのリターン経路を考慮していない
信号線の近くにGNDビアを配置することによってリターンが確保される

GNDプレーンにスリットがある ため、回路のインダクタンスの増加等に影響

高周波回路においては、ノイズ対策のためにRFラインなどは必ずリターンパスを確保するように設計を行ないます。なお、このリターンパスを必ず確保するという考え方は、高周波回路/高周波信号に限らず、SIの観点からも重要です。
GNDプ レーンにはGNDプレーンを分断するようなスリットなどを設けない

RFライン下層に配線がある

RFラインの下層(直下層でない)にやむを得ず交差させる時は通常直角に交差させますが、別ラインを交差させる際には少し遠回りになっても部品の直下を通すことで干渉を少しでも低減します。
遠回りしても部品の直下を通す事でRFラインとの干渉を低減する

GNDベタに余計な突起がありアンテナとなる

パターンやGNDベタがアンテナとならないように、余計な尖りを無くしなめらかに仕上げることが、ノイズに強い高周波回路になり ます。
パターンやベタ面の余計な尖りを無くし、滑らかに仕上げる

GNDガード線のみで、GNDビアを配置していない

GNDガードはただ施せば良いという訳ではなく、GNDガードラインと共にGNDビアを打つ等の対策が必要です。
GNDガードを施すと共に、GNDビアを15mm以内に配置

基板端において外周のGNDが切断されている

ノイズ対策は、自身の回路からノイズを出さないようにすることと、もう一つは外来ノイズの影響を受けにくくすることの双方をケアすることが重要です。
基板外周をGNDで囲む(可能なら1mm程度でVIAを極力配置する)
上記はノイズ対策の一例となります。
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